不動産のこと
REAL ESTATE
失敗しない物件選び 中古戸建て編
そのおうち大丈夫?
中古住宅購入のメリットは沢山あります。最大のメリットは価格が手ごろなことですが、価格だけに気を取られて購入後の費用がかさんでしまっては本末転倒です。今回は、中古戸建てを検討する際に気にしてほしいチェックポイントです。
物件資料で注意点をチェック
この後、一つひとつご紹介していきますが、物件資料の見方が分からなければ、以下の点について不動産会社に聞いてみましょう。
✓建築年月日(いつ建てられたか?)
耐震基準とは、建築物が一定の地震に対して倒壊・損壊しない強度を持つよう建築基準法によって定められた基準のことです。この耐震基準の大きく変わる昭和56年に注目です。
日本の耐震基準の変化
基準の違い
1981年(昭和56年)基準
震度6~7の大地震で倒壊しない、震度5強程度の中規模地震で軽度なひび割れ
2000年(平成12年)基準
震度6強~7程度の大地震で倒壊・崩壊しない
安全性以外
・住宅ローンが利用できない金融機関がある
・住宅ローン控除を受けられない場合がある
✓土地の権利が「所有権」?
売り物件が借地!?建物は自分のものだけど、土地は自分のものじゃない?そんなことあるのかと思いますが、実際に存在します。メリットをメリットと感じられない場合は要チェックです。
一般的には「所有権」
売り物件として流通している物件は、土地・建物両方の売買と思いますよね。稀ですが、土地を借りてその上に建物を建てているケースも存在します。物件資料には必ず「土地権利」の項目があるのでチェックしてください。
借地権の問題点
・土地の賃貸料が必要
・住宅ローンが利用できない場合がある
・大規模リフォームや建て替え、売却の際に地主の許可が必要
・売却が難しい
メリット?
・価格が安い
・土地の固定資産税がかからない
・土地の賃貸契約が継続できれば住み続けられる
✓告知事項の記載はないか?
物理的瑕疵
雨漏り・浸水・シロアリ被害など、建物を使用する上の欠陥のこと。物理的瑕疵には、土壌汚染や地中埋設物、耐震性能の不足なども物理的瑕疵と判断されるケースがあります。
心理的瑕疵
事件・事故による死亡などで買主が購入する上で心理的に障害となるケースを指します。火災や土砂崩れ、水害などの災害があった土地も心理的瑕疵とされています。また、物件の利害関係者との紛争や近隣に反社の拠点があるなどの場合もあります。
環境的瑕疵
近隣に異臭や騒音が出る施設(工場や火葬場、ごみ処理施設、産廃処理施設など)があるなど、物件利用を考える際に、支障をきたすと考えられる周辺環境の瑕疵を指す。
法的瑕疵
法令による利用制限、建築基準法違反、接道義務違反、再建築不可物件などは代表的な例です。
✓建物の構造・工法は?
間取りを変えずにそのまま住むなら問題ないですが、自分好みにリフォームしたい方は購入前に必ずチェックしておきたいポイントです。
変更におすすめの構造
間取り変更を伴うリフォームやリノベーションに向いている「在来工法」や「重量鉄骨」がおすすめ。
柱や梁で建物の荷重を支えるので、荷重に関係のない間仕切り壁などは取り除くことができます。一部取り除けない壁や柱もありますが、比較的自由度は高いです。
変更が難しい構造
「軽量鉄骨」や「2×4工法」
枠組の壁を組み立てていく構法は、建物の荷重を壁で支えるので、その壁を移動させると建物自体のバランスが崩れてしまいます。よって、間取りの変更には不向きです。
さいごに
耐震性能は大丈夫?建物に大きな不具合はない?間取りの変更はできる?
どれも中古戸建てを購入する前に資料で確認することができます。最初は資料の見方が難しいかもしれませんが、慣れれば物件資料マスターになって、より良い中古物件に出会えるかもしれません。
中古戸建てを検討する際の参考にしてみてください!